ビジネスに適した法人向けクラウド(オンライン)ストレージ トップ5の比較ガイド

データが侵害された場合の影響を想像してみてください。盗難、紛失、または破損したデータは、組織、評判、そして収益に悪影響を与える可能性があります。 実用的で価値のあるデータにアクセスできない場合、お客様からの要求に対する迅速な対応、運用改善、適切な製品の迅速な市場投入はどのように行うのでしょうか?

データはあらゆるビジネスにとって欠かせないものであることを認識し、データを安全でアクセスしやすい状態に維持するために、法人向けクラウド(オンライン)データストレージに注目する組織が増えています。しかしながら、ビジネスに適した法人向けクラウドストレージを選択するのは難しく、時間のかかる作業です。

このガイドでは、ビジネスに適した法人向けクラウド(オンライン)ストレージを選択していただくために、クラウドストレージプロバイダーの中からトップ5をご紹介します。それにより、クラウドデータセキュリティに関してよく耳にする懸念を払拭し、効果的なクラウドストレージの秘訣,を明らかにします。そして、必要なときに必要なデータを確実に入手する上で極めて重要な第一歩を踏み出すお手伝いをします。


法人向けクラウド(オンライン)ストレージソリューションのトップ5

カテゴリ

AWS (S3)

Azure

Google Cloud

Snowflake

Cloudera

概要

AWSはウェブスケールのコンピューティング用に設計されており、手頃な価格であらゆる量のデータを保存・取得する機能を装備

AzureはMicrosoftが管理するサービスで、可用性と安全性が高い

Google Cloudは、マルチリージョン、リージョナル、Nearline、そしてコストを抑えることができるColdlineの4種類から選択できるメリットがある

Snowflakeには、特定のビジネスニーズを満たすデータウェアハウスのバージョンが複数用意されている

Clouderaは最新のデータウェアハウスで、成長を続ける大規模企業向き

スケーラビリティ

高度に

スケーラブルなインフラストラクチャ

非常にスケーラブル

高度にスケーラブル

データウェアハウスを瞬時にスケーリング

非常にスケーラブル

主な利点

Netflix、Pinterest、その他有名なプラットフォームと同じAmazon Cloudへのアクセス

Amazonの自社サーバーでウェブサイトを運営

お客様のニーズに合わせた5つのデータストレージサービス:


Azure Blob、Data Lake Storage Gen2、Azure Files、Azure Queue、Azure Table

高性能オブジェクトストレージ(高周波アクセス用)

バックアップとアーカイブストレージ
(低周波アクセス用)

データベース、スキーマ、オブジェクトの数にハードリミットはなし

柔軟な統合プラットフォームなので、ビジネスデータの量と種類が急増しても管理が可能

セキュリティ

安全で信頼性の高いストレージ

データにアクセスできるユーザーを厳重に管理

安全なグローバル規模の技術インフラストラクチャ

クラス最高の標準規格に準拠したプラクティスにより、データとデータウェアハウスを確保

さまざまなデータと分析に適したセキュリティ、制御、およびガバナンス

保存できるもの

ドキュメント、メディア、アプリケーション、その他のファイルタイプの保存および配布が可能

あらゆるタイプの非構造化データ


複数のBLOBタイプを含む、オブジェクトの保存

メディアコンテンツ:


動画

音楽

画像など

半構造化データと構造化データの保存と分析

ストリーミングデータを含む、さまざまなデータタイプ

バックアップ機能

バックアップ、アーカイブ、リカバリ

オンプレミスサーバー、仮想化ワークロード、仮想マシン、SQLサーバーなどのデータを保護

バックアップとアーカイブストレージ


低周波アクセス用)

フェイルセーフ


データのストレージにより、バックアップの必要性を大幅に削減

バックアップとリカバリに適した統合管理ソリューション


AWS(Amazon Web Services)クラウドストレージ(S3)

Amazon Web Services(AWS)S3はあらゆる規模の法人のお客様にとって使いやすいサービスで、さまざまなユースケースのデータを保存・保護できるソリューションです。Amazon S3は、データが失われないように設計されており、 整合性テストが定期的に行われています。すでに複数のAWSプラットフォームを使用している場合、クラウドデータを最も簡単に保存できる方法はS3になります。

AWSは、クラウドデータの保存におけるパイオニアで、ビジネスにおいて永続的に使用できる構造になっています。S3は世界のどこからでもアクセスして利用することができ、世界中に存在するあらゆる量のデータを保存・取得できます。ほとんどのデータやアプリケーションに対応できるように設計されているため、迅速に実装できます。

一方、S3の料金設定は非常に複雑です。従量課金制なので手頃な価格で利用できますが、個々のトランザクションとストレージにも料金がかかるため、すぐに高額になる可能性があります。また、重要なサポートを受ける必要がある場合は、「AWSサポートプラン」が有料であります。S3はデスクトップ機能にも対応していますが、サードパーティのアプリケーションに依存しています。


Azureクラウドストレージ

MicrosoftのAzure Storageは非常にスケーラブルで、構造化データと非構造化データ用に設計された安全なオンラインストレージを備えているソリューションです。Azureは柔軟なBLOBストレージタイプとして知られています。

ストレージクラスが多様に用意されているのでコスト管理がしやすく、ほとんど利用しないデータには低コストのストレージを利用できます。また、Azureは、大規模なエンタープライズワークロード向けの安全で強力なファイル共有と、使いやすいデータウェアハウジングツールも備えています。非常に大きなデータセットを取り込む場合には非常に便利で、データの保護という観点では、他のどのプラットフォームよりも優れた設計になっています。


Google Cloud

Google Cloudは開発者や企業にとって最適なクラウド(オンライン)ストレージサービスです。高性能で、耐久性、信頼性、料金設定もしっかりとしていて、統合オブジェクトストレージに対する幅広いニーズに対応します。Google Cloudは他のGoogle製品ともうまく統合できます。

Google Cloudでは、単一の統合アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使用して、ストレージをモバイルアプリケーションへの統合を容易にしています。プラットフォームには4つのストレージクラスがあるので、料金とパフォーマンスの最適化を図ることができます。また、ユーザーはあらゆるクラスのデータに即座にアクセスでき、会社のデータが失われることはありません。

しかし、Googleからのダウンロードには費用がかかる場合があります。料金体系が複雑なため想定外のコストが発生する可能性があり、月々のサポート料はかなり高いです。Google Cloud UIは操作がわかりにくい場合があります。


Snowflake

Snowflakeは魅力的なデータウェアハウジングソリューションで、料金もリーズナブルです。このクラウドストレージサービスは速度とマルチクラスタアーキテクチャで有名です。また、Avro、JSON、Parquet、XML、ORCなどのよく知られたデータ形式にも対応しています。

Snowflakeのアーキテクチャは、クラウドの利点を活用するように設計されています。多くの組織と同じように、標準のSQLクエリ言語を使用しているため、チームを再教育する必要はありません。インターフェースは非常に操作しやすいです。需要が高くなった場合、データハウスを瞬時に拡張でき、情報のボトルネックを回避できます。

一方、Snowflakeは、自社のデータセンターやクラウド仮想プライベートクラウド(VPC)で実行できるソフトウェアではありません。また、分析ソフトウェアのTableauを使用する場合、このクラウドストレージサービスは最適な選択肢ではありません。


Cloudera

Clouderaは非常に安定したクラウド(オンライン)ストレージサービスで、汎用性の高いHadoopストレージ管理プラットフォームです。ストレージ、処理、データ調査をネイティブに組み合わせるように設計されています。Hadoopベースの分析により、データの活用も可能です。

Clouderaは導入しやすく、大量の分析データを管理・分析するのに最適です。また、カスタマーサポートチームが強力なのも特徴です。Clouderaのインターフェースも非常にユーザーフレンドリーです。

ただ、残念なことに、一部の高度な機能を最大限に活用するには、かなり綿密なデータ管理を行った経験が必要です。また、競合サービスと比較すると、プラットフォームのパフォーマンスが低いです。


中小企業に最適な法人向けクラウド(オンライン)ストレージソリューション

中小企業の場合、クラウド(オンライン)ストレージソリューションは無理なく利用できるサービスですが、保存できるデータの量と、それを利用する従業員数が少ないため、ニーズに適したクラウドストレージソリューションを選択することが非常に困難になる可能性があります。ほとんどのクラウドサービスは、ストレージの下位層に対する料金設定を用意していますが、より多くのストレージが必要になると、料金設定がさらに複雑になる可能性があります。

クラウドストレージサービスの中には、時間指定や前払いなどの条件に基づいて大幅な割引を受けられるサービスもあります。AWS S3が提供する割引はリザーブドインスタンス(RI)と呼ばれており、25~75%の割引を受けることができます。Azureでも割引を提供しており、主にMicrosoft Enterprise Agreementを通じて行われます。しかし、中小企業の場合、割引を得るために多くのコストをかけることは、コスト効果の高い方法ではないかもしれません。コスト効果に優れていると思われるソリューションは、主に使用量に応じて割引を受けることができるGoogle Cloud Platformです。使用量が多いと割引率が高くなり、最大で30%の割引が受けられます。

ただし、一部のクラウドプラットフォームには、中小企業には必要のないサービスが含まれている場合もあるので注意してください。たとえば、Azureの場合、すべてのサービス階層にソリッドステートドライブ(SSD)の料金が含まれています。Google CloudなどのサービスではSSD料金を自動的に請求することはありませんが、企業が必要とする場合は、別途料金が発生します。したがって、提供される最小のSSDオプションは、中小企業の一般的なニーズと比較すると、依然としてかなり大きなものになります。


法人向けクラウド(オンライン)ストレージとセキュリティ

データをクラウドに保存するほうが、オンプレミスに保存するよりも安全性が低いと心配しているのは貴社だけではありません。 クラウドセキュリティに関する噂(「クラウドは安全ではない」や「クラウドはデータ保護への準拠をより難しくする」など)を耳にしたことがあると思いますが、このような俗説に惑わされて、ビジネスに不可欠な情報を保護できなくなっては本末転倒です。

信頼できるクラウドストレージプロバイダーは、顧客データのセキュリティには極めて真剣に取り組んでいます。認証、アクセス制御、暗号化などといった実績のあるセキュリティ対策を講じて、侵入者がデータにアクセスできないようにしています。評価の高い法人向けクラウドストレージ会社は、複数のITエキスパートと協力してデータを安全に保護することに全力を尽くしています。これは、データを保護する上で必要なスキルを持っていない可能性のある従業員が情報にアクセスできるオンプレミスでデータを保存する企業には必ずしも当てはまりません。

また、サイバー攻撃も増え続けています。それにもかかわらず、企業の70%以上が、ハッカー集団から身を守る準備ができていないことを認めています。データを失うことで生じるストレスを取り除くには、クラウドストレージのプロバイダーを入念に調べてください。その後、プロバイダーと協力し、以下で説明するセキュリティのベストプラクティスに従ってデータを保護します。


ビジネスに適した法人向けクラウドストレージソリューションを選択する方法

ビジネスニーズに適したストレージソリューションを選択するとなると、追い詰められるような気持ちになるのは普通です。組織の規模に関係なく正しい選択をするには、次の質問を考えてみてください。

  • 構造化データを保存する予定ですか?このタイプのデータは行と列にきちんと収まります。購入した製品の名前、住所、リストについて検討します。この場合、構造化データを格納するクラウドストレージが必要になります。
  • 画像、音声、動画などの非構造化データを保存する予定ですか?この場合、非構造化データ向けに設計されたクラウドストレージを利用するとよいでしょう。
  • 構造化データと非構造化データの両方を保存する予定ですか?この場合、バイナリラージオブジェクト(「BLOB」)を格納するストレージが必要になります。
  • データにはどのくらいの頻度でアクセスする必要がありますか? クラウドストレージのプロバイダーは、データにアクセスする必要のある頻度に基づいてさまざまなクラスのデータストレージを提案する場合があるため、この頻度を把握しておく必要があります。把握しておかないと、コストに影響する可能性があります。データの一部を「コールドストレージ(アーカイブ)」で保存する可能性はありますか?そうであれば、料金を下げることができます。
  • どのようなコンプライアンス規制に従っていますか? 企業の中には、現場から離れた場所に保存できるデータの量を制限する規制を遵守しなければならない企業もあります。この質問は、個人データを保存する企業にとっては特に重要です。この場合、セキュリティは通常よりもさらに重要になります。
  • データ復旧計画はどのようになっていますか? 災害が発生してデータが失われた場合、クラウドからデータを簡単に復旧できることが重要です。データの復旧作業はプラットフォームによって異なる可能性があり、データ復旧計画があれば、最悪のシナリオは回避できる場合があります。


ビジネスに効果的な法人向けクラウドストレージの秘訣

多くのストレージソリューションには多くの共通点があります。効果的なクラウドストレージの秘訣は、選択したソリューションにあるのではなく、データ統合にあります。言い換えると、運用効率の改善とビジネスに適した意思決定を行う上で、必要なデータに迅速かつ確実にアクセスできるようにならなければなりません。

ここに課題があります。多くの企業が行っているように、さまざまなアプリケーションからデータを収集する場合、目的を果たすために「データをつなぎ合わせる」と、リソースを大幅に消費してしまう可能性があります。たとえば、統合が十分に行われていないと、作業の重複につながります。作業の重複が生じると生産性が損なわれ、作業者のストレスを増大させる可能性があります(同じ従業員の入社書類を2回も入力することを誰も望んではいません)。

また、管理するデータも必要です。それはつまり、運営組織、できれば経験豊富で百戦錬磨のITスタッフが、データを必要とする人物やアプリケーションに提供する前に、管理してセキュリティで保護しているデータのことを言います。ユーザーにとっての利点は、信頼でき、コンプライアンスに準拠した、質の高いデータを適切に使用できることです。これにより、お客様に対してより良いサービスを提供し、具体的なビジネス価値を実現し、ビジネス競争の優位性を維持することができます。


法人向けクラウドストレージの概要

クラウドストレージソリューションを最大限に活用するには、プロバイダーを賢く選び、保存する予定のデータのタイプとアクセス頻度を把握し、指定されたセキュリティのベストプラクティスに従う必要があります。そして、選択したソリューションが何であれ、データ統合が重要であることを忘れてはいけません。これにより、企業の各チームは、ビジネスを推進する上で必要なデータを入手できます。

Talend Data Fabric は、使いやすいセルフサービスアプリのパッケージソフトで、選択したクラウドストレージプラットフォームに移行する際のデータ変換に役立ちます。Talend Data Fabricの主な特徴は次のとおりです

  • 使用するアプリケーションの数に関係なく、プラットフォーム間でデータを効率的に収集して統合
  • コンプライアンスに準拠し、適切に使用されるようにデータを管理
  • データの品質を向上させ、信頼性の高い豊富なデータを継続的に提供
  • データをさまざまな形式に変換し(そのデータ形式に依存するユーザーがアクセスできるようにする)、必要に応じて社内外の関係者に共有

Talendでは、お客様が選択するストレージソリューションの種類に関係なく、データ収集と取得システムでお客様を確実にサポートします。 今すぐTalend Data Fabricをお試しいただき、データを安全でビジネスに最適なクラウドストレージプラットフォームに移行して管理してみてください。

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